Works
暮らしのレポート

2020.03.28

思い出の木と道産木材。ふたつの「木」を活かした家

札幌市北区・Tさん
吹き抜けを設け、陽光がたっぷりと射し込むリビング。幅の広いナラの無垢フローリングが柔らかに光を受け止める

札幌市北区の住宅街に完成したTさん宅。ご夫妻ともに生まれ育った愛着のあるエリアで土地を探す中、「私の祖父母が昔住んでいた土地が出てきたんです」と奥さん。運命的な出会いに導かれるようにして、三五工務店との暮らしづくりがスタートしました。

同社を選んだ理由を聞くと、木の温もりが感じられる家づくりや、設計者と直接やりとりできるのが魅力的だったからとのこと。「打ち合わせの場で、できる・できないをすぐに判断してくれるのでとてもスムーズでした。とはいえ、できないと言われることはほとんどなく、プランや材料をうまく調整しながら、吹き抜けも、対面キッチンも、ベランダも、最初に出した要望の多くを予算内で実現してくれました」。

また、おすすめできない要望について、はっきり伝えてくれるのも助かったそう。Tさんは、1・2階ともに天井や梁を現しにしたいと思っていたそうですが、2階だけにしたほうが全体のバランスが整うというアドバイスで今の形に。「結果的に木肌とクロスのコントラストが美しく仕上がって、本当によかったです」と話します。

こうして生まれた大満足の新居ですが、プランを決める足がかりとなったのは、土地の奥に生えている梅の木でした。「毎年、祖父母と梅の実を穫った思い出があって、できれば残したかったんです」と奥さん。そこで、この木を囲むように、表からは隠れた庭を設けることに。もう少しで春が訪れ、庭には緑のじゅうたんが敷き詰められるでしょう。家族や友人で隠れ庭に集い、梅の花を見ながらBBQをする。そんな笑顔あふれる日々がTさんご家族を待っています。

規模・面積 2階建て 約120m²(約36坪)
価格帯 3000〜3500万円(外構・杭工事は別途)
Report by Replan
奥さんの念願だった対面キッチンは造作。ダイニング側にもたっぷり収納できる。ガスコンロまわりの壁は、清掃の手間がかからないレンガに
キッチンから見たリビング・ダイニング。将来的なご両親との同居も見据え、リビングに隣接する予備室を設けた。引き戸を開ければ、リビングとの一体感は抜群
2階の吹き抜けまわりには、ベランダにアクセスできるキャットウォークと、ちょっとした仕事や家事などに使えるカウンターを設置。将来は子どもの勉強机としても活用できる
主寝室の横には、Tさんの念願だった書斎が。本を読んだり、パソコンをしたりと、コンパクトながらも一人の時間を十分に楽しめる空間
細長く伸びる玄関土間。Tさんがスノーボードやスキーのワックスがけを行うことができるよう広めに設計されている
道南スギとガルバリウム鋼板を組み合わせた外観が印象的。家屋とカーポートの間に前庭があるほか、左奥にもプライベート感あふれる庭が設けられた