Works
暮らしのレポート

2016.09.15

音楽室をはじめ、明確な役割をもつ空間同士が緩やかにつながって暮らしを奏でる家

札幌市白石区・Sさん宅
リビング、ダイニング、和室、音楽室、階段下の勉強机などが緩やかにつながった1階。和室の床は一段上げ、空間に変化をつけるとともに床下収納を設置。床の間から押し入れにかけての円形のデザインは奥様のアイディアをかたちにしたもの

ご主人はウッドベース、奥様はピアノ。ジャズを演奏する仲間として出会ったSさん夫妻にとって、家を建てるなら音楽室を設けることは必然でした。三五工務店では「演奏する音や姿が家全体から感じられるような部屋」というSさんの要望を受け、ガラス戸や小窓を設けた音楽室を提案。音楽仲間が集まればガラス戸も開いて、リビングや和室など1階各所で奏でられる音が一体となるような、風通しのいい空間構成としました。

一方、1階と2階の役割は明確に線引きされています。主寝室などがある2階には水まわりも設けてプライベートな空間に。「来客時でも子どもが入浴しやすいですし、洗濯物を2階のバルコニーに干して、さっと寝室のクローゼットへ入れられるのも便利です」。

当初は1階に水まわりを設けるプランでしたが、大きめの音楽室などの都合上、少し手狭に。「どうしても広いユーティリティがほしくて相談したところ、2階への移動を提案してくれたんです」。

また、随所に和のテイストを取り入れた、落ち着いた空間づくりもこの家のテーマ。「和室を設けるのはもちろん、1階は淡い緑色の塗り壁にして、格子柄の引き戸なども造作してもらいました」。

Sさんの三五工務店への信頼は絶大です。「デザインもコストも、私たちのことをよく考えた提案をしてくれて、本当にうれしかったですね。長く住む家なので、ずっとおつきあいしていける安心感もあります」。魅惑のコール・アンド・レスポンスを繰り広げた両者のセッションは、これからも続いていくようです。

規模・面積 2階建て 約150m²(約45坪)
価格帯 3000〜3500万円(外構・杭工事は別途)
Report by Replan
玄関にはキッチンへ抜ける引き戸を設け、買ってきた食品などをまっすぐパントリーに運べる動線とした。「毎日のことなので、とても便利です」
音楽室はガラスの引き戸によって室内が見えるデザインとし、1階全体の空間に広がりをもたせている
吹き抜けのあるリビング・ダイニングは、塗り壁と木を組み合わせて、軽やかでありながら落ち着いた雰囲気に
浴室とユーティリティの水回りを2階に設置することで、より暮らしやすい空間構成に
床に天井、手すりまで、ウッドで構成された暖かみのある2階フリースペース。本棚は造作。「造作家具はサイズも空間にフィットするので、地震が来ても倒れづらいという安心感があります」とSさん
主寝室の奥にはウォークインクローゼット、さらにその奥には納戸を設置。納戸にはIT系企業に勤めるご主人のPCを置き、ちょっとした作業も行えるようになっている
ライトブルーの壁が印象的な子ども部屋。将来的には2部屋に間仕切できるつくり
個性的なダークグリーンのガルバリウム鋼板をメインに、無垢材などを差し色として構成した外観