身体も心も温まる 薪火を楽しむ冬の休日

MORNING 8:00
予定のない休日。
目覚めたら身支度を整えて 薪ストーブに火を入れる。
淹れたての珈琲を片手に 炎の揺らぎを見つめていると 心と身体がゆっくりほどけていく。
南面からの採光を考慮してデザインされた吹き抜けが、ハイサイドライトからの光をLDKへ呼び込み、時間の経過を静かに知らせる。
朝、淹れたての珈琲を片手に眺める炎は格別。
グレーのガルバリウム鋼板と道南スギの木外壁を組み合わせた外観デザイン。異素材の組み合わせが絶妙な個性を感じさせる。
雑誌やSNSで見かけるたびに心惹かれていた薪ストーブのある暮らし。
Oさんご夫妻にとってそれは、いつか叶えたい夢のひとつでした。
そんな折、実家がリフォームで薪ストーブを後付けしたことが後押しになり、本格的に薪ストーブのある新築を検討し始めました。
依頼先に選んだのは木を生かした設計デザインに優れ、薪ストーブの導入事例も豊富な三五工務店です。
候補は複数社ありましたが、オープンハウスでその住空間に心を奪われ、ほぼ即決したといいます。
新居の広々とした玄関土間に据えたのは、とてもシンプルで洗練されたデザインが気に入ったヒタの「ambition」です。吹き抜けを真っすぐに伸びる煙突が視線を上へと導いて開放感を演出。
土間と連続するLDKからは、大きなガラス面に映る美しい炎を存分に楽しめます。
炉台を兼ねた玄関土間は、外靴のままで汚れを気にせずに薪を運び込めて、使い勝手抜群。
薪ストーブをここに置くアイデアは設計士によるもので、間取りと暖房性能の両面で暮らしにフィットしています。
共働きのご夫妻が薪ストーブを楽しむのは、もっぱら休日。
「外出の予定がない日は朝から火を入れて、一日中薪ストーブと過ごします。
わが家の薪ストーブは観賞用で補助暖房の位置付けですが、この家全体を暖めるのには十分なサイズ。
使用時はほかの暖房は切っています」と、奥さんは話します。
薪火を眺めたり料理を楽しんだりと、新居で迎えた初めての冬の休日は想像以上に心豊かな時間に。
「炎の揺らめきがもたらす癒やしの力を実感しています」と、ご夫妻は笑顔を見せます。
この機種はインテリアとしての魅力も高く、遊びに来た友人たちにも好評だそう。
一年を通して存在感を放つ薪ストーブが、暮らしの楽しみを広げています。
AFTERNOON 14:00
天気のいい昼下がり。
玄関先で焚き付けの 薪割りをしてひと汗かく。
暖かい室内でギアのメンテも。
薪ストーブがあれば 一日中心地よく、退屈知らず。
ウィンタースポーツを好むご夫妻にとって薪ストーブと同様に必須だったのが広い土間空間。
スノーボードやスキー板のメンテナンスが気軽にできる多機能な場所となっている。
階段を上るとフリースペースが広がる。吹き抜けの斜めのラインと平行に立てた間仕切り壁が空間を緩やかにゾーニング。休日は窓の外の山並みと薪ストーブの暖かさを感じながら、ここで読書を楽しむことも。
EVENING 19:00
今日の夕食は手づくりピザ。
熾火(おきび)で焼けばいい匂いが 漂って、あっという間に こんがり、サクサク。
冬ならではの楽しみであり その味わいも格別。
玄関土間とLDKはワンルーム空間。
吹き抜けに組み込んだ間接照明が昼間とは異なる空間を演出する。
「夜の雰囲気もとても好きで、三五工務店で家を建てて良かったと毎日喜びを感じています」とご夫妻。
「ambition」はコンパクトながら長さ45㎝の薪が入るほど炉内が大きいので、手づくりピザも存分に楽しめる。
焼き立てのピザをダイニングで頬張る。外出をしない休みの日も、薪ストーブがあれば二人の時間すべてが楽しいアクティビティに。
Report by Replan臨時増刊「薪ストーブで北海道の冬を楽しむ。」