郊外の良さを最大限に高める2階リビングの開放的な暮らし

20代のSさんご夫婦には当初から「自分たちのライフスタイルに合った家にしたい」という強い想いがありました。
その家を実現するためには、「色々と本を見たりしても暮らしたいと思える家は見つからず、
自分たちのイメージ自体も具体化できているわけではなかったため
設計の人と話しながら1から作っていくしかない」と感じていたそうです。
その中で奥さんがインターネット検索で見つけ、
「施工事例の雰囲気が自分たちのイメージと近い」と問い合わせたのが三五工務店でした。
最初から設計スタッフが直接お客さまと打ち合わせをして
家づくりを進める三五工務店のスタイルもご夫婦にとって理想的。
初提案のプランが「まさに自分たちの家だ」ということで、そのままSさんご夫婦の家づくりは進みました。
生活様式の変化で見えてきた、郊外の暮らしの価値
ご夫婦の家づくりは土地の購入から始まりました。
「父親の家の近くに空いている土地があり、もともと好きな場所だったので」と、将来を見越して確保。
山々に囲まれた札幌の郊外で、スキー場も「板を担いで歩いて行ける」ほど近隣にあり、
アウトドア好きな旦那さんにとって絶好の環境でした。
その頃、ご夫婦が暮らしていたのは札幌市内の駅近接マンション。
共働きで職場も街中だったため、すぐ郊外に家を建てる予定ではありませんでした。
しかし、コロナ禍でリモートワークが一般的になるなど生活様式が変わっていく中で、
「都市部に住まなくても良いのではないか」と次第に心境が変化し、
奥さんも「街中で狭いところで過ごすより、自然に囲まれたところで広々と暮らしたい」と思うようになったそうです。
購入した土地は街中まで車で20~30分ほど。
通勤時間は以前より多少かかるようになりましたが、実際に生活してみると不便はなく、
「むしろ今は地下鉄で移動する生活へ戻ることに抵抗を感じてしまいます」とのこと。
この家で暮らすようになると自然に囲まれた生活から刺激を受け、
マウンテンバイクを始めるなど、新たな楽しみが生まれています。
立地を最大限に活かした開放的な2階リビング
ご夫婦のご要望のひとつは当然ながら「室内からの眺望の良さ」。
周囲には家が建ち並んでいるため、2階リビングにすることがご夫婦の念頭にありました。
家づくりが始まった頃、設計スタッフは現地へ足を運び、実際に周囲を見て眺望を想像しながら、
窓の位置決めからプランを考えていきました。
「窓枠をすべて木製にしたい」という奥さんのご要望もあり、どの窓枠も額縁に見立てたピクチャーウィンドウに。
リビングの正面には、広いベランダへつながる大きな掃き出し窓を設置。
「青空を感じてほしい」という設計スタッフの配慮で、ベランダ側の軒先は雨や雪をしのげる最小限にしています。
その効果もあり、「図面で見ていたときはリビングが少し狭い印象だったのですが、実際は広く感じます」と開放感あふれる空間に。
時折シカが現れるほどのありのままの自然が眼前に広がり、秋には一面が紅葉になるなど、四季を感じられる暮らし。ベランダは可能な限り広くし、テーブルやチェアを出しても余裕の約8畳のスペースに。
時折バーベキューをしている他、「ここで朝食をとると、いつもと同じものを食べていても、豊かな暮らしだと感じられます」
必要に応じた配分でスペースを効果的に活用
リビングの大窓の脇には「アウトドアが好きなので憧れがありました」という薪ストーブが設置してあります。
音楽をかけながらソファに座って炎を眺めるのは至福の時間。
「和の要素を取り入れたい」と畳にした小上がりで、薪がはぜるを音を聞きながら「うとうとするのも気持ちいい」とのこと。
「少し手間ではありますが、楽しくてついつい薪を入れてしまいます」とご夫婦。
薪ストーブのおかげで「冬がいちばん好きになった」というほどのお気に入りになり、冬には毎日使っているそうです。
暖房の機能としても2階全体が薪ストーブだけで足りています。
リビング奥のキッチンは、お二人で一緒に使うことを前提に二列型を採用。
リビングのスペースを広くとった分だけコンパクトにまとまっていますが、
「二人のうちどちらかが調理をして、どちらかが洗い物するという分担も楽にできて嬉しいです。
収納も十分で余っているほど」と機能的に。
キッチン横、階段上の角のスペースは旦那さんの書斎として有効利用しており、
「勉強やデスクワークをするだけなので広い場所は要らず、狭い方がむしろ集中できる」とのこと。
角部屋で二面が窓になっているため、「居心地が良すぎて仕事が進まないくらい」というほど風景が抜群です。
さらに「お風呂の時間が好き」という奥さんのお話を受けて、浴室も2階へ。
風景の良い場所を選んで窓を作り、「これほど山や森が見えるとは思っていませんでした」と驚く仕上がりになりました。
こもりたくなる趣味の部屋
旦那さんのご要望だった“趣味部屋”は1階へ。
玄関横の広いシューズクロークに、スノーボードや釣りやキャンプといったアウトドアの趣味のアイテムを
全部詰め込み、さらにメンテナンスなどもできるスペースを確保。
「細かいことを気にせず扱える方が良い」ということで作業台を合板にしたり、
置くものに応じてジャストサイズに調整できるように棚を可動式にするなど、ここには旦那さんのこだわりがあふれています。
「重たいものを手前側にしたりと実用的な収納ができ、それでいて見せる収納にもなっているのは注文住宅ならではだと思います。
キャンプが好きな人には分かってもらえると思うのですが、効率的な収め方を考えること自体も楽しいです」
玄関から奥の趣味部屋まで床暖房が入っている効果で、ボードや靴に雪がついていてもすぐに溶ける上、冬でも暖かい作業場に。
ここにもスピーカーがあり、旦那さんは音楽を聴きながら作業に没頭しているそうです。
空間づくりと素材から生まれる心地よさ
「生活の中心である2階を最大限に開放的にしたい」というのもご夫婦のご要望。
この家では、1階と天井の高さに差をつけることで、2階へ上がったときにより広く感じられるよう演出してあります。
1階の天井が少し低めなことは、この階に寝室をつくる際に設計スタッフが「眠る場所としての落ち着き感」を突き詰めた結果でもあります。
ご夫婦のご要望を受けて寝室は間接照明だけにしていることも相まって、“穴蔵”のような寝心地の良い空間になりました。
起きたときに裸足で歩くことを考慮し、設計スタッフからのご提案で、寝室の床には冬でも暖かいふかふかの100%ウールの絨毯を。
少し贅沢な選択ではありますが「ずっと肌に触れるものなので妥協したくない」というのがご夫婦の判断。
それは床の木についても同様で、寝室以外の床は1階も2階もすべて道産タモの無垢材に。
「靴下を履きたくなくなる」というほど心地よい床になりました。
北海道の木をふんだんに使った家づくりをしながらも、適度に都会的に抑えるのが三五工務店のスタイル。
それは旦那さんが理想として思い描く「別荘のような住宅」のイメージにも合致していました。
「完全な別荘だと気が休まらないので、帰るとほっとするような心地良さとのバランスが必要。
難しいと思うのですが、うまく叶えてくれました。
狙い通りというか、イメージ以上の家になったのは、設計スタッフの蝶野さんとダイレクトで話ができたからだと思います」
暮らしづくりを通して広がっていくこ゚縁
ちなみにこのご夫婦と三五工務店の間には不思議なご縁もありました。
家づくりを検討していた頃、SNSを通して共通の趣味でつながった方と会ってみると
「その家も三五工務店で建てていて、蝶野さんが設計でした」とのこと。
さらに「奇遇なのですが、スノーボード仲間の中にも三五さんで自宅を建てた人がいることを後で知りました。
面白いぐらいつながっていくのは、同じ趣味嗜好の方が多いからでしょうね」と旦那さん。
「三五さんと趣味が合う」というご夫婦は、
35GROUPで運営している様々なショップや宿泊施設が集まる「山郷(さんごう)」へも足を運んでいるそうです。
ダイニングのペンダントライトも、山郷にあるライフスタイルショップ「ten to ki(テントキ)」でご夫婦が気に入るものを見つけて購入したもの。
お気に入りのものが家の中に増え、お二人の暮らしはこれからもっと豊かになっていくことでしょう。