猫８匹とにぎやかに暮らすK様ご夫婦。
1989年に建てた家のリフォームは、今回が２度目になります。

そのきっかけは、奥様のお母様の介護でした。
「コロナ禍でデイケアに通えなくなった母を我が家で介護していた時、
うちの古いお風呂では、母を介護しながらお風呂に入れるのがとても大変だったんです。
その経験をきっかけに、『今の家のままでは、いずれ自分達も自力で住み続けるのが
難しくなってしまうのではないか』と、お風呂やキッチン、
収納などの使いづらさに不安を感じるようになりました」という奥様。
これからもこの家で快適に暮らし続けたいという思いから、
使いづらい部分だけでもリフォームできないかと考えるようになったのだそう。

そんな時、隣のお宅が大きくリフォーム。
そのお宅をご覧になって35リフォームを知ったK様は、
「お隣の家があまりに素敵で、うちも絶対に35リフォームにお願いしたいと思いました」と、
当社にご依頼をいただきました。

奥様の第一のご希望は、「ものを探さなくてもいい家」。
リフォーム前は収納スペースがあちこちに分散していたため、どこに何があるかを把握できず、
「気づけばいつもものを探しているような状態で、それが大きなストレスになっていました」。
リフォーム前の大きな収納といえばダイニング横の洋室にあるクローゼットでしたが、
湿気がひどかったことに加え、クローゼットへ辿り着くまでに、
洋室のこたつで寛ぐ家族の間をすり抜けていかねばならない状況。
生活動線的にとても使いづらく、せっかくのクローゼットは大きなデッドスペースになっていました。

そこで35リフォームが提案したのは、
クローゼットを擁していた洋室の位置へキッチン・ダイニングを配置するという、
大幅な配置換えを行うプラン。
元々キッチンのあった場所にはパントリーとクローゼットを備えた収納スペースを配置し、
ばらばらだった収納をまとめるだけでなく、生活動線もスムーズにするねらいです。

当初はお風呂とキッチンを新品に交換する程度の考えから始まった計画でしたが、
この配置換えの提案にはK様ご夫婦も目からうろこ。
思いもよらなかったプランだったためイメージできるまで悩んだものの、
「暮らしが快適になるなら」と勇気を出して踏み切りました。

リフォーム後、リビングからも洗面所からもアクセスしやすい場所にできた
収納スペースのお陰で、生活動線が見違えるほどスムーズに。
かつてはものに溢れてしまっていた家が、
奥様の望み通り「ものを探さなくていい」すっきりした家へと変身しました。
また、リフォーム前はクローゼットの折戸の開閉時に猫が入り込んでしまうことも
悩みでしたが、リフォーム後のクローゼットはドアで仕切られた収納スペースの中にあるため、その心配がなくなったことも嬉しい効果です。
「本当に使いやすくて便利」と奥様も大喜びのスペースになりました。

一方、配置換えによりキッチンは以前より広くなり、ダイニングも兼ねた空間に。
収納はあえて多くつくらず、オープン棚を造作し「ものを探さなくていいキッチン」が完成しました。
吊り戸棚の高さを低めにしてキャットウォーク兼用にしたのは、奥様のアイデア。
L字型のキッチンは作業スペースも広く、ダイニングテーブルへすぐに料理をサーブでき、
シンクからは隣のフリースペースまで見渡せます。
「作業も楽になり、キッチンにいる時の孤独感がなくなった」と笑顔の奥様。
夏には、窓から美しい花々が咲き誇る奥様手作りの庭が見え、
ダイニングテーブルに腰掛けて眺めるのも至福のひと時です。
以前は奥様が料理をするだけの場所だったキッチンが、1人でも、2人でも、そして猫と一緒でも、
居心地よく過ごせる空間へと生まれ変わりました。

ご夫婦と暮らす猫８匹は、もちろんこの家の主役です。
「猫と共にこの家でずっと快適に暮らしたい」というご夫婦のご希望から、
フローリングや壁紙はペット仕様のものを提案。
奥様は、新しい床と壁の汚れにくさ・傷つきにくさにとても驚いたそうで、
「汚れや傷を気にせずにいられるだけで、暮らしの快適度が全く違います」と嬉しそう。

さらに、元々の断熱材を活かしつつ、その上に床暖房を重ねたおかげで
期待以上に部屋の暖かさが増したという変化もありました。
かねてより使いづらさを感じていたお風呂も、
新品に交換したことで使いやすさと暖かさが段違いに変わったそうです。
「部屋もお風呂もとても暖かくなって、すごく居心地がいいんです」と
寒がりの旦那様からも喜びの声をいただけました。

２回目のリフォームで暖かさと機能性もアップし、生活動線が改善されたことで、
ご夫婦それぞれ、お気に入りの場所で思い思いの時間を楽しめるようにもなったことも、
うれしい変化のひとつなのだそう。
「思い切って三五さんに相談したおかげで、『生活の質』というかけがえのないものを
手に入れることができました。これからも安心してこの家で暮らしていけます」
と大満足のK様ご夫婦。
「もはや家から出たくないくらいとっても快適で、言うことなしです」と
とても嬉しい声をいただきました。
ご夫婦も猫も、みんなが居心地良く安心して暮らせる家が完成しました。

■リフォーム担当者より
はじめに奥様から収納で困っているというお話があった時に、配置換えのアイデアがひらめきました。
大型リフォームになるものの、配置換えさえしてしまえば奥様の様々なお悩みを解決できることは確信していたので、「生活の質が格段に上がった」ととても喜んでいただけて嬉しく思っています。
とはいえ、キッチンを大きく変えることは、
特にそこで多くの時間を過ごす奥様にとっては不安が大きいものです。
なので、何度も打ち合わせを重ね、細かい部分までご希望を聞き取りさせていただきました。
カウンターをL字に造作して作業スペースを広くしたり、
デッドスペースにオープン棚を造作してものを取りやすくしたり……
以前のキッチンの状況から、どうすれば使い勝手がよいかを検討しながら工夫を重ねていきました。

もうひとつのキッチンのポイントは、家事をしながらお庭を眺められること。
打ち合わせで訪れた際、奥様が大切に育てているお庭の美しさにとても感動して。
完成後、奥様に「キッチンからお庭を眺めたときに、とても幸せを感じる」と
言っていただいて、私もとても幸せな気持ちになりました。

常に猫ちゃんたちを中心に家づくりを考えるのもとても楽しかったです。
ご夫婦も猫ちゃんたちも、みんなが快適に過ごせる家を一緒に作ることができました。

■DATE 種別／戸建て　築年数／33年　工期／約1ヶ月半

■before

■after