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暮らしのレポート

2017.12.28

吹き上げ天井のリビングを中心に、 家族の一体感を生む平屋の家

札幌市北区・Tさん
リビングから見た和室とダイニング。和室には琉球畳を使用。そのほかの居室の床はすべて、ナラ材の無垢フローリングに。家具もダークトーンでそろえ、落ち着いた雰囲気に空間をまとめている

札幌市北区の閑静な住宅街にあるTさん宅。ブラックを基調にしたシンプルモダンな外観が印象的なお住まいです。玄関前の通りから望むと、リビング部分がほぼ2階建ての高さの吹き上げ天井になっていて、一見、平屋に感じられないことも特徴のひとつ。高い位置に窓を設け、太陽光をしっかり取り入れられるように設計されています。

「実家に吹き抜けがあるんですが、1階にいると足元が寒くて。だから最初は、ここまで天井を高くするなんて思いもしませんでした」と振り返るTさん。しかし、三五工務店から吹き上げ天井の提案があった際、同社が得意とする高性能な住宅設計を行えば、そのような問題は起こらないという説明を受けて納得。実際に住んでみると、明るく暖かで広々としたリビングに大満足とのこと。

ところで、そもそもなぜ平屋に? 「当初は2階建てを前提に打ち合わせていましたが、敷地の広さを生かすなら、平屋という発想もあるなと。老後の暮らしやすさも考えました」。そうして新たに提案されたのは、リビング・ダイニングを囲むようにして玄関、書斎、和室、子ども部屋、主寝室が配置されたプラン。家の中心にあるリビングに家族が集う姿を思い浮かべたTさんは、「これだ」と確信したそうです。

理想の家を追い求めた結果、Tさんにとって、階段は不要だったのです。「2階建てか平屋か」にこだわらず、今とこれからの暮らしをじっくり相談することで、Tさんご家族にフィットするカタチが見つかりました。

規模・面積 2階建て 約130m²(約39坪)
Report by Replan
キッチンは対面式ながら、中の様子が見えすぎないように適度な高さの間仕切りを配置。その高さを生かして調味料などを置くスペースも設けられている。ガスレンジ周りは、ダークグレーのレンガ壁を採用
リビングのテレビ台は造作で、左側の扉が玄関外のポスト口と直結。リビングにいながら郵便物や新聞などを取り出せるしくみに。テレビ背後のタイル部分と壁面の間には間接照明が埋め込まれている
吹き上げ天井によって、平屋とは思えない開放的な空間になったリビング。大開口からたっぷりと光が射し込む
玄関の土間とつながっているシューズクローク。「娘が2人なので、大きくなったら靴が増えるだろう」と、将来を見据えて大容量に。奥に見えるのはご主人の書斎
リビング・ダイニングに隣接したインナーテラス。道路側からはリビングの奥の隠れた位置にあり、歩行者の視線が気にならないのがポイント。バーベキューを楽しんだり、子どもたちがビニールプールで遊んだりと、ご家族の憩いの場になっている
ガルバリウム鋼板と一部木張りで構成された、シックなトーンの外観。リビング部分の勾配と大きな開口部が印象的